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    「お前の絵には愛がない――」美術部顧問の一言で、白いキャンバスに向かえなくなった理子。ぼんやりと見回す風景の中、目に飛び込んできたのは同級生の男子”秋津の背中”というキャンバス。忘れかけていた情熱が、広く滑らかな背中の上ではじけだす。背中越しに交わす視線、交錯する想い。情熱に欲望がまじわり、みだらなほどに赤裸々な絵を描く。指先から伝わる熱に、カラダから支配されて…。

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