怪 ～ayakashi～ 化猫 モノノ怪前日譚のレビュー

江戸時代のミステリーに引き込まれる

「化猫」はミステリー好きにはたまらない一冊でした。江戸時代の設定が本当に良く、武家の屋敷で起こる連続怪死事件の背後には化猫がいるという設定が魅力的。謎の薬売りのキャラクターが物語に深みを加えています。

興味深いがやや読みづらさも

昔の話が興味深く、特に坂井家の因縁に心惹かれましたが、時折流れが読みにくい場面もありました。それでも「モノノ怪」シリーズの前日譚としての役割はしっかり果たしていて、ファンには見逃せない一作。

不気味で魅力的な化け猫の物語

化け猫という日本古来の妖怪を扱ったこの物語は、恐ろしくも魅力的です。坂井家を舞台に展開する謎解きは読みごたえがあり、最後まで手に汗握る展開が続きました。薬売りのキャラクターが独特の存在感を放っており、彼の視点で語られるストーリーが心に残ります。