萌黄色の季節～ボクたちの初体験～のレビュー

初めての体験、新鮮なアンソロジー

この作品集は初体験の瑞々しさを描く倉科遼氏の熟練の筆致が光る。4人の異なる作家がそれぞれの視点でティーンの恋愛を描くのが新鮮でした。しかし、ティーンの不安や喜びが十分伝わってくる一方で、いくつかのストーリーは予測可能な展開もありました。それでも全体を通して読む価値はあると感じます。

青春の一ページに寄り添う一作

「萌黄色の季節～ボクたちの初体験～第1章」には心動かされました。倉科遼の原作が生み出す、青春のぎこちなさと初体験のリアルさが見事に表現されています。まつやま誠十、さくら恵理らの絵柄がそれぞれに魅力を放っていて、ストーリーの強さと柔らかなタッチのイラストが見事にマッチしてる。特に恋愛の描写が卓越していて、青春時代を思い出させます。

初恋のトキメキを再体験！

まるで初恋の緊張感とドキドキをそのまま本に閉じ込めたようなアンソロジーコミックです。デリケートなテーマを豊かな感情表現で見事に描写しており、各話のキャラクターに感情移入してしまいました。作品ごとに異なる画風が各ストーリーの雰囲気をさらに引き立てており、非常に楽しめました。