闇に蠢く者 M・Jのレビュー

心理描写が秀逸なサスペンス

「闇に蠢く者 M・J　2　SAMの息子」での心理描写が巧みで、慎太の恐怖や混乱が手に取るように伝わってきました。サスペンスとミステリーが絶妙に混ざり合い、一気読み必至です。ただ、M・Jの正体に関する伏線が若干読みづらい部分もあったので、次巻での展開に期待。

謎解きと人間ドラマの絶妙なバランス

この巻は特に推理要素が強く、登場人物の心情と謎が絡み合っていて面白かったです。M・Jの存在が脅威でありながらも、どこか人間味を感じさせるところに作者のセンスを感じます。次巻の発売が待ち遠しく、このシリーズにどっぷりはまりそうです。

魅力的だが展開に波あり

序盤から引き込まれる展開で、M・Jの謎に深く魅了されました。しかし、一部で説明が冗長に感じる場面もあり、ペースが乱れる瞬間が散見されました。榊のキャラクターがもう少し掘り下げられれば、さらに物語に深みが境されたと思います。

子供向けだけど大人も楽しめる

正直予想以上に面白かった！小学生の慎太がM・Jの謎に巻き込まれる展開は子供向けのようでいて、意外と背筋が凍る。しかし、いくつかの謎が最後まで明らかにならなかったのはちょっと物足りなかったかな。でも、全体的にはワクワクしながら読める良い本だった。

期待を裏切らない怖さと深さ

ついにM・Jの秘密が明かされると期待していたけれど、それは次回作への伏線に過ぎなかったらしい。榊助教授が持つ過去とM・Jの関連に鳥肌が立った。連続殺人の犯人像と慎太たち小学生の無垢さが織りなす対比が見事。次回作に期待大！

不気味さがリアルで引き込まれる

「M・J」の不気味な雰囲気にすっかり引き込まれました。外様市で起きた連続殺人という設定がリアリティを感じさせ、慎太と順平の関係に心を痛めました。下水道のシーンは特に緊張感があって怖かったですね。最後まで謎が解けないもどかしさも、ストーリーに深みを加えています。