実録安藤組のレビュー

強烈な生き様に圧倒される

「実録安藤組」第1巻には圧倒されました。特攻隊員から暴力団組長へと変貌する安藤昇の生涯は、単にヤクザ漫画という枠を超えています。終戦の混乱期を生き延びるサバイバルの如く、自らを再建していく過程がリアルで心を打ちます。特に、新宿の変貌ぶりと、主人公の内面描写が絶品です。

期待とは違うが魅力的

この作品には少々肩透かしを食らいました。実録漫画の迫力とリアリティを期待していたのですが、思っていたほどのインパクトはなかったです。それでも、安藤昇がどうやって組を大きくしていったのかという組織の成長過程は興味深く、日本のどん底から這い上がってく姿には一定の魅力を感じましたね。

リアルでドラマチック

実録マンガとしてはなかなか興味深く読めた「実録安藤組」。ただ、登場人物が多くて少しわかりづらい場面もありましたね。それでも、安藤昇の心情や時代背景を織り交ぜつつ、物語が進む手法は見事。実際にあった話とは思えないほどドラマチックで、一気に読んでしまいました。