アブダカダブラのレビュー

大人の恋に心打たれる

「アブダカダブラ」に心を奪われました。短編集なのに各話が深く、キャリア女性たちの複雑な感情がリアルに描かれていて、一気に読み終えました。特にたまみの成長と葛藤は共感できる部分が多く、リアルなシングルマザーの苦悩に心を打たれました。他の話も感動的で心温まる結末が多いです。

共感しやすい女性たちの物語

様々な女性のラブストーリーが詰まっていて、どれもが等身大の悩みや喜びを抱えたキャラクターたちに感情移入しやすかったです。「アブダカダブラ」は特に心に残り、たまみの再起への道のりが励ましにもなりました。それぞれの話が短めなので、サクッと読めるのも良かったですが、もう少し各話に深堀りしてほしかったかな。

切なさと甘さのバランスが絶妙

この本を手に取ったのは、タイトルが印象的だったから。たまみの物語はシングルマザーとしての現実に真正面から向き合いながらも、まだ恋に憧れる気持ちを捨てられない葛藤がとても自然で引き込まれました。初恋の相手との再会というドラマチックな展開にも胸キュン。さりげない日常の中で起こる甘く切ないストーリーが人の心を掴むんだと実感。