二律愛反（分冊版）のレビュー

家族の複雑な絆を描く

この作品は家族関係の複雑さと愛憎を丁寧に描いていて感心しました。翔が義弟の由貴を毛嫌いする理由がよく描かれていて、彼の心の中の葛藤に共感しました。上京してからも由貴に付きまとわれる翔の困惑がリアルに伝わってきました。読みやすい文章で、物語に引き込まれましたが、後半が少し急展開すぎる気がしました。もう少しゆっくりと関係の変化を見たかったです。

緊張感漂う兄弟愛

この作品は読み始めから最後までずっと緊張感が漂っていました。特に翔と由貴の関係性がとても複雑で、感情の波が激しく描かれていました。翔の感情の揺れ動きがうまく表現されており、読んでいて大変引き込まれました。しかし、後半になると話の展開が急でついていけない部分もあったのが少し残念です。それでも、全体としては楽しめる内容で、続きが気になる終わり方でした。