曽祢まさこ短編集　ダーク・クイーンのレビュー

心温まるストーリーと怖さの絶妙なバランス

この短編集は、ホラーだけでなく、人間関係や感情の描写もうまく取り入れられています。果林が弟を守るために奮闘する姿は、感動しながらも怖さに震える瞬間を与えてくれます。『美里へ……』では、また違った形で心を揺さぶられました。曽祢まさこさんの描くキャラクターたちは、どの登場人物も生き生きとしていて、それがさらに物語の深みを増しています。それだけに、本当に怖いシーンも一層リアルに感じられました。

期待以上の怖さとミステリー

曽祢まさこ短編集『ダーク・クイーン』は、想像以上にゾクゾクさせられるホラーミステリーでした。特に12歳の果林と弟の聖也をめぐる物語は、読んでいる間中、一瞬たりとも目が離せませんでした。果林が聖也を守ろうと奮闘する姿には心打たれましたし、謎めいた声や黒い影の存在がリアルに感じられ、ページをめくる手が止まりませんでした。同時収録の『美里へ……』も心に残るストーリーで、全体的に満足度が高い作品集です。ホラーファンには特におすすめです。

ゾクゾクするホラーストーリー

『ダーク・クイーン』は、思わず背筋が寒くなるような怖さが魅力です。果林が弟を守るために立ち向かう姿や、謎めいた声の正体が気になりすぎて、最後まで一気に読んでしまいました。また、『美里へ……』はもっと感動的な要素もあり、どちらの話も違った魅力が詰まっています。一部のシーンは少し強引に感じたところもありましたが、全体としてはとても楽しめました。ホラー好きの方はぜひ手に取ってみてください。