ある日夫が別人に【単行本版】～連日連夜注がれて～のレビュー

異色のラブストーリー

今までにはない斬新なストーリーでした。記憶喪失という設定が、物語にスリルとリアリティを加えていて、読む手が止まりませんでした。それまで冷酷で高圧的だった尚希が、記憶をなくしてから優しい夫に変わる姿に心奪われました。登場人物の感情がひしひしと伝わってきて、自分もその場にいるかのような臨場感がありました。ただ、一部の展開が急ぎすぎて、不自然な部分も感じました。もう一度、ゆっくり読みたいと思いました。

愛と葛藤の狭間で…

結婚初夜からの変化に驚きました。始めは冷酷で愛の無い夫だった尚希が、記憶喪失を経て優しい男性に変わるという展開には心打たれました。しかし一時的な変化ではないのかと常にハラハラしながら読み進めました。この作品は苦しいことが多い中でも一筋の光を見つけるような感覚でした。電子書店限定の描き下ろしイラストも良かったです！ただ、過去のモラハラ描写がちょっと辛過ぎて、見るに耐えない部分もありました。