手塚治虫アシスタントの食卓（分冊版）のレビュー

アシスタントの視点が新鮮

手塚治虫の数多くの連載とアニメ制作が重なる地獄の時期のアシスタントたちの奮闘が描かれていて、非常に面白かったです。彼らの食事や日常が詳細に書かれており、まさにその時代の空気を感じられる一冊でした。特に、漫画教室での手塚氏の指導はとても貴重なエピソードで、漫画の神様がどのように作品を作り上げていったのか、裏側を知る良い機会となりました。全体的に読み応えがあり、大変満足しました。

濃厚なアシスタント時代の裏話

手塚治虫のアシスタントたちが描く、まるで宝探しのような手塚氏の仕事部屋の掃除の話がとても興味深かったです。多忙な日々の中でのアシスタント同士の連帯感や、特に食事情を絡めたエピソードが感動的でした。ただし、漫画の構成が少し散漫に感じられ、読みづらさもありました。それでも、手塚氏から受けた漫画教室のエピソードには何度もうなづいてしまうシーンが多く、漫画制作の裏側を知る貴重な資料だと思います。

手塚治虫の魅力が詰まった一冊

アシスタント時代に手塚治虫に触れた人々の視点から語られるこの作品は非常に面白かったです。特に、手塚氏の仕事部屋の掃除がまるで宝探しのようだというエピソードには笑えました。アシスタントたちの地獄のような多忙な日々が描かれており、手塚治虫の天才性を垣間見られる一冊です。ただ、座談会や当時の思い出の品を写真で特別収録した部分は、もう少し詳しく解説して欲しかったので、評価は『3』です。