ハラスメント・シンデレラ 毒親からの脱出婚（分冊版）のレビュー

泣けるストーリーだが現実感が足りない部分も

この物語は、主人公の苦境が非常にリアルで共感できました。上司からのパワハラや同僚からのセクハラ、それに加えて家族からのモラハラと、まさに地獄のような毎日。しかし、最終的に結婚を希望の道として選ぶ過程が少し唐突に感じられました。現実離れしている部分があるため、もう少し深く掘り下げても良かったのではとも思います。それでも、感情的に揺さぶられる瞬間が多く、読んでよかったと思いました。

感情が激しく揺さぶられる物語

この本は、本当に感情を揺さぶる内容です。主人公の綿貫華があらゆる形のハラスメントに苦しむ姿は胸が痛みます。華が環境から抜け出すために結婚に希望を見出す瞬間には、読者としても一緒に祈るような気持ちになります。特に印象的だったのは、日常的に土下座で謝らされるシーン。こんな状況でどうしたら希望を持てるのか、と考えさせられました。ただ、全てがリアルすぎて少し読むのが辛く感じる部分もありました。