BL漫画家になるための方法!2022年版の最短ルートを徹底調査

サボテンと本の画像

電子書籍でいつでも気軽にBL漫画が読めるようになりましたが、それと同時に「世の中にはどれだけのBL作品が溢れているのか!」と感動する毎日です。

本記事では「どうすればBL漫画家になれるのか」という疑問に対して、ネット上の情報や、知人のマンガ関係者への取材を踏まえて、可能な限りまとめてみました!

BL漫画家になるための方法

本記事で紹介する「 BL漫画家になるための方法 」は以下の通りです。なにかヒントになるものがあれば、ぜひ参考にしてください。

美大・専門学校で勉強する

BL漫画家、というよりマンガ家を仕事にしようと考えたときに「マンガといえば絵、絵といえば美大、よし美大に行こう!」なんてことを、一度は考えたことはないでしょうか?

実際にプロのマンガ家で、美術系学校の卒業生は多数いらっしゃいます。

『マナビジョンラボ(高校生向け)』の調査によると、マンガ大賞受賞者44名のうち、半数を超える23名が美術系の大学や専門学校を卒業しているようです。

<著名人の出身大>マンガ家になるには美大に行ったほうがいい?|マナビジョンラボ(高校生向け)
娯楽の王様と言えばマンガ。マンガ家たちは、どんな経歴を経てきたのだろうか。今回は、著名なマンガ家たちの出身学校を調べてみた。

どの先生も共通して画力が高く、マンガ風に絵を崩していても、全体の構図やパースが整っていることが特徴です。絵やイラストについて基礎から学ぶことができるのは、やはり大きな強みですね!

さらに2000年代初頭から「マンガ学科」のある大学や専門学校が、全国に広く開校されるようになりました。絵やイラストだけではなく、プロット・ネーム作りや「クリップスタジオ (CLIP STUDIO PAINT EX )」といったツールの使い方まで、必要な知識や技術をオールインワンで学ぶことができます。

マンガ学科 | 学科紹介

創作は孤独な作業ですが、同じ夢を持つ仲間とマンガに打ち込める環境は、マンガの専門学校に通うことでしか得られない貴重な経験と言えます。

しかし当然ながら、BL漫画家はクリエイターなので、学校を卒業して資格を習得すれば、必ずデビューできるというものでもありません。

前述したマンガ大賞受賞者44名のうち、21名が「美術系以外の学校」出身者であることから、必ずしも学校に通うことが有利には働かないというのが現状のようです。

漫画家アシスタントになる

次に紹介するのは「マンガ家のアシスタントとして現場で学ぶ」方法です。基本的なツールの使い方や、最低限の画力があれば、アシスタントの募集自体はわりとすぐに見つかる時代です!

例えばこちらのサイトでは『漫画家さん&アシスタントさんのマッチングサービス』が提供されており、ボーイズラブを含めた多くの募集が随時公開されています。

GANMO(がんも)- 漫画家さん×アシスタントさんマッチングサービス -

具体的な要件は、募集条件によって異なりますが、クリスタ (CLIP STUDIO PAINT EX ) やフォトショを使った「ベタやトーン」「背景作業」などが基本的な業務となるようです。

ギャラも一般的なアルバイト程度にはもらえますので、自分でマンガを描き上げたことがある方には、有力な選択肢になります。

注意点として、アシスタントの仕事は「将来マンガ家になることに直接繋がっている」ということです。通常のアルバイトと同様「礼儀やコミュニケーションが非常に大切」ですし「バックレようもんなら関係者からハブられる」可能性すらあります。

もちろん楽な環境ではありませんが「出版社を経由して、商業BL漫画を世に送り出したい」方であれば、プロの現場で得られる経験は、決して小さくないといえるでしょう。

最近では、リモートの職場も増えていますので、自己管理さえできればチャレンジするハードル自体は決して高くありません。

アシスタントで経験を積み、各賞に投稿を重ねて、デビューを目指していく。というのが一般的な流れになっていきます。

二次創作からはじめる

実は、商業BL漫画家を目指すうえで「ある意味、最もゴールに近い選択肢」と言えます。

“BLなら創作BL本を作ってJ.GARDENに出るのが一番よく聞く話です。

出張編集部に行くのもよし、わざわざ行かなくても編集者が歩いているのでそのままスカウトだったり本を買ってもらって気に入ったら後日連絡が行ってスカウト、というものもあります。

あとはBL専門ではないですがコミティアも同じ流れで商業へのチャンスが多い場所です。

商業デビューを目指している、された方についてお話を聞きたいです。 自分は...
商業デビューを目指している、された方についてお話を聞きたいです。 自分はまだまだ漫画を描き始めたばかりですが、いつかは商業デビューしたいです。同じように商業デビューを目指されている方はどういった活動をされていますか?よくスカウトされて…って見かけるのですが、その他は新人賞に応募したり持ち込みしたりでしょうか? また...

上記の引用でも言及されていますが「コミティア/J庭」といった大規模な同人誌即売会には、数多くの漫画編集者が訪れます。

一般的に二次創作と商業BLとは、異なるジャンルとして明確に区別されますが、二次創作は、BLにおける一大ジャンルであり、出版社からの注目度も非常に高いのです。

大規模な同人誌即売会では、非常に高いクオリティの作品が数多く販売されますし、常に新しい才能とヒットメーカーを求めている出版社側にとって、これ以上ないスカウトの場となっています。

二次創作もまた限りなく深い世界ですが、傾向としては「流行の作品を扱う人気サークル」に声がかかりやすいようです。原作があるジャンルですので、単純な画力や、万人受けする綺麗な線が引けているか、といった点で評価されることが多いように感じました。

「どうすれば商業BL漫画家になれるのか」への答えとしては変化球かもしれませんが、最近では、商業作家デビューしているプロの先生が二次創作を発表したりと、潮流も変わりつつあるのかなと、考える次第です。

『pixiv/Twitter』にイラストを投稿する

ひとつ前の『二次創作からはじめる』と似ていますが、初心者の方によりおすすめしたい方法です。

『pixiv/Twitter』は、日本におけるイラスト系の創作発表の場として最大規模のプラットフォームになっています。

実際に、数多くのBLコミックが「pixiv発」「Twitter発」として出版され、大人気作品となってメディア化につながるなど、今や日本のエンタメ事業を底支えするサービスといえるほどの勢いがあります。

これらのサービスから、BL漫画家を目指すメリットとして挙げられるのが「1P単位のイラストからはじめられる」点です。

実際にマンガを描いたことのある方、描こうとチャレンジした方であれば実感があると思いますが「何ページにもわたって構図を考えながら、自分の頭の中身をストーリー仕立てでイラストに落とし込んでいく」作業は想像を絶するほどの苦労を伴います。

あまりの難しさに「よしマンガを描こう!」と思って1時間後には「無理!諦めよう!」となる人が後を絶ちません。絵が上手な人ほど「なるべく完璧に仕上げたい」と力んでしまい、つまずきがちです。

誰でも最初から傑作をつくれるはずもなく、人知れず失敗を重ねているものです。数多くのクリエイターが創作における「継続する大切さ」について話しています。

その点『pixiv/Twitter』での創作活動は1P漫画や、一枚絵のイラストから投稿できるのが大きな利点と言えるでしょう。加えて、これらのサービスはSNSと直結してるので、いいね!されたり嬉しいコメントをもらうことが、モチベーションの継続にも繋がっていきます。

BL漫画編集者も、日々WEB上の人気作品をチェックしていますので、あなたの作品やアカウントが注目されれば、出版社側からDMでスカウトされるという流れにも、確かな現実性があります。

出版社を通さず個人で販売する

「BL漫画家」の定義は人によって異なりますが「自分で創作した商業BLで飯を食う」という意味では、出版社を通さずに個人販売する方法も考えられます。

新しいサービスが次々と展開されているので、アイディアの数だけ売り方があり、今この瞬間にも新しい手法が開発されています。以下に、代表的なものをまとめてみました。

「DLsite/ファンザ」などで電子書籍を販売する

・「pixivファンBOX/シエン」などのファンサイトを利用する

・「CAMPFIRE/マクアケ」などのクラファンで資金を募る

「委託販売/自家販売」する

実際の流れについては、下記サイトが大変参考になりましたので、紹介させていただきます。

出版社を通さずに漫画で稼ぐには?こんなにある『7つ』の方法 | 水兵の『時短』漫画制作ラボ
ひと昔前の漫画でお金を稼ぐ方法は、出版社で漫画家デビューをして原稿料と印税を貰うことが基本でした。 しかし、それはここ10年くらいで大きく変わってきています。漫画で稼ぐために出版社は必ずしも必要なくなって来ました。 出版社でデビューしなくて

近年の傾向として、その利益率の高さから「電子書籍」での販売が主流になりつつあるようです。紙の本の素晴らしさは言わずもがなですが「印刷費・送料」をはじめとする固定コストや「在庫を抱えるリスク」が、どうしても懸念されてしまいます。

電子書籍の場合、流通量が常に一定ですので、作品を発表してから数年後にバズって売り上げが大きく上がる、といったことも珍しくありません。

次に傾向として感じるのは、「手数料」を重視する傾向になりつつある点です。

かつては、大手に作品を掲載してもらって知名度を高める、といった方法がネットの世界でも常道でしたが、自分自身でセルフプロデュースできるツールが、今では多数あります。

そのため「自分で作って、自分で売る」ことで、手数料を限りなく0に近づけて、利益率を高めるといった手法がメジャーになっています。

自身のファンと直接つながることで、ファンの側としても、同じ金額で好きなクリエイターにより大きく貢献できるため、両方にメリットが生まれているのです。

お金の話ばかりになってしまい恐縮ですが、プロとしてやっていく以上、お金の話は避けて通れません。

自分の作品や努力が、なるべく正しく評価されて、たくさんの人に読まれるといいですよね!

別のジャンルでインフルエンサーになる

BL漫画の本筋から大分ズレてしまうのですが、最後にこんな方法もあります、というご紹介です。

突然ですが「あなたのフォロワー数は何人でしょうか?」

数十人から数百人なら平均程度、1万人を超えるとインスタに新機能が追加され、10万人でYouTubeから銀の盾が届きます。100万人なら地方都市の総人口とほぼ変わりません。

皆さんも日々実感があると思いますが、令和の現代は「フォロワー至上主義」となりつつあります。株や土地や現金も大切ですが、フォロワー数もれっきとした資産として扱われるようになっています。

一例ですが、フォロワー数200万人を超える有名YouTuberが、チャンネルのOP曲を募集したところ、無償で「1,000曲」を超える楽曲が集まりました。これを通常の流れで作曲依頼する場合「1曲5万円」としても「5,000万円」の価値が生み出されたことになります。

数多くの企業はもちろん、BL漫画の出版社も、このことを深く理解してるので、単純にフォロワー数の多いインフルエンサーは、それだけでBL漫画家に限りなく近づいています。

純粋な漫画家としてデビューできる可能性はもちろん、作画を別の方に担当してもらう形で、原作者としてデビューすることだって夢ではありません。

「商業BLが描きたいから、有名YouTuberになる!」というのは確かにおかしいかもしれませんですが、毎日関わっているSNSのフォロワー数が、あなたを夢に近づけてくれることを覚えておいていただきたいです!


BL漫画家になるための方法について、正攻法から、少し変わったアプローチまで紹介させていただきました。

一口に「BL漫画家」と言っても、作家さんの数だけ漫画家になるための正解は異なります。今回、様々な話を伺った中で共通していたのは「作品を生み出すために、ひたすら手を動かした時期がある」という点でした。

また、人によって「ずっと漫画だけ描いていた」「ある程度貯金してから、創作に専念した」「働きながら趣味で続けていたら、プロになっていた」など、プロの作家さんになるまでのライフスタイルも様々です。

スマホで調べれば出てくる情報もたくさんありますが、好きなBL漫画を描いて生きていく!というのは簡単でなく、困難な道のりであることは間違いありません。

当記事が、少しでもBL漫画家を目指す皆さんの助けになりますように!

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